VR内覧・内見システムとは?導入メリット・デメリットとシステムの選び方
住宅営業のやり取りで最近耳にすることが多い「VR内覧・VR内見」というサービス。実際に体験していないとイメージしづらいですが、「VR内覧・VR内見」をした人からは、「気軽に買いたい物件の雰囲気が掴める!」と好評です。
また、購入者だけでなく、住宅メーカー側にとっても「VR内覧・VR内見」の導入は多くのメリットがあります。通常の内覧や内見との違いをしっかり把握したうえで、顧客獲得のためにぜひ活用していきましょう。
VR内覧・VR内見とは?
そもそも「VR」とは、「Virtual Reality(バーチャルリアリティ)」を略したもので、「仮想現実」を表す言葉です。近年ではVRが体験できるテーマパークやゲーム機などもあるので、知っている人も多いかもしれません。
VR内覧・VR内見は、見たい物件をVR、つまり仮想現実で見学できるサービスです。VRゴーグルやスマホ上に360°映像が映し出され、お客様自身が部屋へ足を運んだのと近い感覚で室内を見渡すことができます。また、システムによってはVR空間の中でインテリアを設置できるため、現実に何もない部屋を見るよりも住んだときのイメージが湧きやすいです。
VR内覧・内見に似たサービスに「オンライン内覧・内見」というサービスもありますが、その内容はまったく異なります。オンライン内覧・内見は、営業担当が現地に赴き、ビデオ通話サービスなどを使ってお客様へ室内を案内するものです。お客様が現地へ行かなくてもいい点はVR内覧・内見と同じですが、自分でカメラを動かせない分、「気になる箇所を十分に見ることができなかった」というケースも想定されます。
VR内覧・内見システム導入のメリット
VR内覧・内見システムでメリットを感じられるのは、お客様だけではありません。
住宅メーカー側のメリットとしては、主に以下の5つが挙げられます。
● お客様との住宅イメージの共有がより深くできる
● お客様の予算や希望条件を早期に把握できる
● お客様が家族間で意見をまとめる時間を短縮できる
● VR体験を売りにすることで集客がしやすい
● 住宅展示場にモデルハウスを建てる必要がない
VR内覧・内見システムのこれらのメリットは、住宅営業を行ううえで大変役立つでしょう。
お客様との住宅イメージの共有がより深くできる
住宅のイメージは、紙面やWebサイトの紹介ページだけで伝えることは困難です。前情報では気に入ってもらえていた住宅でも、現地に案内した途端に「イメージと違う」と言って帰られてしまうお客様もいます。
そこでおすすめなのが、VR内覧・内見です。VR内覧・内見なら部屋を360°見渡せるので、実際に物件に足を運んでもらう場合と大差ない情報量で、部屋のイメージをお客様と共有できます。
お客様とのイメージの共有がうまくいけば、少ないやり取りで営業を進められるので、営業担当も余計な労力を使ったりストレスを感じたりしないで済むでしょう。
お客様の予算や希望条件を早期に把握できる
前述のように、VR内覧・内見は時間をかけずにさまざまな物件を紹介できるので、お客様も物件を見ていきながら自分の希望を明確にしやすくなります。それに伴い、営業担当もお客様の本当の希望条件を早い段階で把握することができ、的確な提案ができるようになるのです。
また、それにより契約締結までの時間を短縮できるので、空いた時間でさらに別のお客様の対応にあたることもできます。
土壇場でのお客様の家族間での対立を減らせる
住宅営業でよくある困りごとが、お客様の家族間での対立です。実際の物件を案内する際、参加されるのが家族の代表者のみの場合、その場で代表者が物件を気に入ったとしても、後日、別の家族が土壇場で嫌がるケースがあります。
VR内覧・内見の場合は、お客様は家族全員で都合を合わせやすく、さらに自宅から家族全員で何度も物件を見ることができます。そのため、契約を進める前に家族間で十分に話し合いの時間を設けることができ、土壇場でキャンセルされる心配もなくなるでしょう。
VR体験を売りにすることで集客がしやすい
VR内覧・内見は、そのサービスの珍しさが集客に貢献することもあります。
いまやVR技術は専門のテーマパークができるほどで、ある意味、「エンタメ性」が高いです。また、未だにVR技術に触れたことのない人は多いので、「1度は体験してみたい」という人に訴求することができます。
住宅メーカーでVR内覧・内見システムを導入している業者はまだまだ多いとは言えないので、このサービスを実施しているだけで他社と差別化を図ることができるのです。
住宅展示場にモデルハウスを建てる必要がない
VR内覧・内見システムがあれば、住宅展示場にモデルハウスを建てる必要がありません。
モデルハウスを作るには、建設費用や維持費がかかりますが、VR内覧・内見システムを使えばモデルハウス1つを用意するだけで、全国のお客様に対応できます。
モデルハウスを建てたり維持したりするためのコストを削減できることは、大きなメリットと言えるでしょう。
VR内覧・内見システム導入のデメリット
VR内覧・内見には多くのメリットがありますが、デメリットもあります。
住宅メーカー側のデメリットとしては、主に以下の3つが挙げられます。
● VRの構築に時間・費用がかかる
● VRで伝えられる情報には限界がある
● 実物を見たいお客様に訴求しづらい
VR内覧・内見システムの導入を検討している人は、あらかじめデメリットも把握しておきましょう。
VRの構築に時間・費用がかかる
VR内覧・内見システムを導入して、まず行わなければならないのがVRの構築です。VRの構築は、システムにもよりますが、大体数万円の費用がかかります。また、コストだけでなく、VR用の映像を撮影するためにはスタッフの時間と労力を費やす必要があり、スタッフ数が少ない店舗の場合は特に大変です。
とはいえ、コスト面は機能の選び方次第で抑えることができます。無理して高額なハイクオリティのVRを作るのではなく、自社の予算に合わせたものを制作すればいいでしょう。
また、VRの構築に人手を割けない場合は、撮影を代行してくれるサービスを使うのも1つの手です。
VRで伝えられる情報には限界がある
VR内覧・内見システムを利用する場合、やはり物件に直接足を運ぶよりは伝えられる情報が限られます。例えば、物件の周辺にどんな施設があるかといった情報や、自然音はどのように聴こえるかといった情報は、VRだけでは伝えづらいでしょう。
お客様との住宅イメージのズレを起こさないためには、VRでは伝えづらいポイントを営業担当があらかじめ把握しておくことが重要です。VRで大方のイメージを把握してもらいつつ、営業担当から口頭や文面で補足情報を伝えれば、認識のズレや漏れをなくすことができます。
実物を見たいお客様に訴求しづらい
お客様によっては、VRよりも実物を見たいという方もいます。
実際に足を運びたいと考えるお客様にVRを提案するのは難しいですが、メリットさえ上手に伝えることができれば、関心を持ってくれることもあるかもしれません。「短時間で多くの物件をチェックできる」「部屋を360°見渡せる」という点は、お客様にとっても魅力的でしょう。
もちろん無理にVR内覧・内見をおすすめする必要もないですが、選択肢の1つとして提案してみてはどうでしょうか。
VR内覧・内見システムの比較ポイント
VR内覧・内見システムを選ぶ際に押さえるべきポイントは、以下の3つです。
● 費用
● VRの臨場感
● 価格シミュレーションの有無
公式サイトから確認できる場合が多いので、それぞれチェックして比較するようにしましょう。
費用
まずチェックしておきたいのが、費用です。デメリットとして説明したように、VR内覧・内見システムを導入するには、およそ数万円前後の費用がかかります。システムによっては、導入自体は無料で、その代わりに月額費用が発生するものもあります。費用を比較する際は、初期費用と月額費用のトータルで考えるようにしましょう。
必ずしも費用が高ければ高いほど良いというわけではありませんが、やはり初期費用や月額費用が高いほうが、機能が充実しているシステムであることが多いです。予算内に収めることも大切ですが、費用は安いが使いにくいシステムを導入してしまって、集客ができないのでは意味がありません。
費用対効果の高いシステムを選ぶには、金額に対してどれだけ質のいいVRが作れるかをチェックしましょう。例えば、初期費用が高いシステムでも、その費用内で機能性が高い撮影機材を使ってVRを構築できれば、結果的にはお得と言うこともできるでしょう。
また、システムによっては「成果報酬型」の料金体系を採用しているものもあります。「問い合わせ1件につき〇〇円」など、結果に結びついた場合のみ料金が発生するため、無駄がなくおすすめです。
VRの臨場感
VR内覧・内見システムを選ぶ際に重要なのが、実物に近い臨場感があるかどうかです。各システムにおいて最も差が出やすいポイントとも言えるかもしれません。
例えば「MY HOME MARKET」では、VRのサンプルが確認できます。「MY HOME MARKET」のVR内覧・内見システムは高精度のVRとVRゴーグルに対応しています。きめの細かいCGにより、現地に足を運んだときとのギャップを最小限に抑え、お客様に満足度の高い内覧・内見を体験していただけます。
他のシステムも公式サイトからVRのサンプルを閲覧できる場合が多いため、ぜひ比較してみてください。
価格シミュレーションの有無
VR内覧・内見システムを選ぶ際におすすめしたいのが、「価格シミュレーション機能」が備わっているタイプです。
価格シミュレーションとは、VR上でお客様が希望するオプションを選べるようになっていて、最終的に実際の価格を提示する機能です。
例えば「MY HOME MARKET」の場合は、VRの画面から価格シミュレーションのページに移動して、外装やキッチンの仕様、インテリアなどを選択します。その結果、住宅本体と選んだオプションの総額が提示されるようになっています。
価格シミュレーションが備わっているシステムであれば、営業担当からすると価格の概算を都度出す手間が省け、お客様からすると相談する手間が省けるため、双方にとってメリットが大きいでしょう。
VR内覧・内見が可能な「MY HOME MARKET」とは?
MY HOME MARKETはVR内覧・VR内見が可能な規格住宅に特化したバーチャル住宅展示場です。スマホで住宅の内部を高精細なVRで内覧することができます。VRゴールとスマホを活用すれば、まるで住宅内部にいるかのような臨場感で内覧することができます。
MY HOME MARKETでは価格シミュレーションも可能で、住宅のオプションを画面上で変更すれば価格に自動反映されます。このため、予算を見ながら内覧することができ、家族間での相談のスムーズに進められます。
MY HOME MARKETのバーチャル住宅展示場を見てみる>>
MY HOME MARKETに出店したい住宅メーカー様向けのWEBサイト>>
まとめ
VR内覧・内見システムを導入すれば、短時間により多くのお客様に住宅を案内することができ、これからの住宅営業には必要不可欠のシステムと言えるでしょう。
もちろんメリットだけでなくデメリットもありますが、使い方や導入するシステムによって十分カバー可能です。
今回紹介した比較ポイントを参考に、ぜひ自社に合ったシステムを導入し、住宅営業にフル活用してみてはいかがでしょうか。